断食で代謝は上がりません。下がるのは食欲です。
「断食は代謝を上げる」という話は検証できますし、実際にきちんと検証されています。上がりません。 そして本当に起きていることのほうが、知る価値があります。
測った結果
研究者は、朝側に寄せた時間制限食をしている人の24時間エネルギー消費を、推定ではなく代謝チャンバー(消費量を直接測る部屋)で測りました。対照との差は 1日あたり 10 ± 16 kcal・P = 0.55。統計的に「無い」と区別がつかず、仮に本当だとしても1kg積み上がるのに1年近くかかる大きさです。
つまり消費(出ていく側)は動きませんでした。動いたのは反対側です。
同じ研究で、食べたい気持ちを起こすホルモンのグレリンが 32 ± 10 pg/mL 下がりました。空腹感は1日を通してとがらず、平らになりました。満腹感は上がる方向、食べたい気持ちは下がる方向。論文ははっきり書いています——食べる時間をいじる介入は、エネルギー消費を増やすことではなく、食欲を下げることで効く。
実際にはどう出るか
肥満のある成人が10時〜18時だけ食べる12週間の研究が、その結果を測っています。誰も何も数えていないのに、摂取量が1日 341 ± 53 kcal 減り、体重が2.6%落ちました。
これが仕組みのすべてで、不思議なところは何もありません。窓を閉じると、外で起きていた食事はたいてい中に移動してこない。決意しないまま1日300kcalほど減ります。体重は、どんな300kcalの不足に対してもするのと同じ反応をします。
がっかりせず、知っておく価値がある理由
実際に手間が減る帰結が2つあります。
たくさん食べているのを断食で帳消しにはできません。 窓の中に前と同じだけのカロリーが入るなら、窓は何もしません。試験もそう言っています。カロリー目標の上に窓を足した12か月の試験で追加の有意な効果が出なかったのは、窓がふだんやる仕事を、カロリー目標がもう済ませていたからです。
窓の価値は、それが減らしてくれた食欲の分だけです。 ある人にとっては、努力なしの1日300kcalです。別の人にとっては、窓を狭めた結果、毎食を苦しくなるまで詰め込んで何も変わりません。どちらも証拠と矛盾しません。 どちらになるかは代謝ではなくその人の話で、2週間試して傾向を読めばわかります。
疑ったほうがいい言い方
- 「断食すると脂肪燃焼モードに入る」 — チャンバーの研究で脂肪の利用は確かに上がりました(呼吸商が下がった)。ですが食べていない時間に脂肪を多く使うことと、1週間で脂肪が多く減ることは別です。後者は体重の試験で決着をつける話です。
- 「断食で代謝がリセットされる」 — この測定の中でリセットされたものは何もありません。消費量はまったく動いていません。
- 「16時間でスイッチが入る」 — 閾値を見つけた試験はありません。4時間の窓と6時間の窓は同じ結果でした。
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